2015年2月2日

第 28巻 「京の名庭 」

第 28巻 「京の名庭 」
中根金作 著 1963年刊行

「いまは今日の庭は私の身体の一部となっている」昭和18年から京都の名庭の保存修復をライフワークとしてきた造園家の著者が、長い年月歩き、知り尽くした庭の美しさ、その存在意義、そして鑑賞の心得をご案内します。



禅の道場のなかでもその修行の厳しさで知られている妙心寺の塔頭、退蔵院の庭は、一般に知られているいわゆる枯山水よりはやや複雑で、潤いすら感じさせる庭です。遠い昔は体に傷を負うほどの過激な行や難解な禅問答が繰り広げられた寺ですが、この庭には静寂と深い思索の跡だけが残されています。



徳川文化の粋を集め、朝廷に対しても遜色ないように作られた二条城の庭は、大きな池や樹木、石組みまで華やかで、寛永年間に小堀遠州のアレンジが入り、まさに「きれい寂(さび)」の世界が展開しています。



浄土真宗西本願寺の庭は、なぜか禅寺くさい枯山水風であるところが、なんとも怪しい気がします。


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