2014年6月22日

第18巻 「暮しのいけばな」


第18巻 「暮しのいけばな」
池坊専永著 1963年刊行

著者の池坊専永氏は1945年に11歳で池坊45世家元を継承しました。母親と離れ比叡山で修行生活を送り、幼いときから家元しての労苦を味わいました。近年池坊といえば、次期家元の「可愛い 」いけばな のイメージが強く、いつの間にか厳しく華麗な本物の いけばな を忘れていたことに、このカラーブックスで気づかされました。作品の写真の素晴らしさに加え、いけばなについて語る文章も思索的で、深い内容が込められています。



「戦後の窮迫した生活状態の中にあって、多くの伝統芸能ないし芸能は深刻な苦しみを経験した。新しい思想と生活に適合した発展の方法が真剣に考えられ、冒険敵な試みが繰り返された」
「けなげにも同様な苦悩を味わい、その特殊な性格に支えられて多くの愛好者を迎えいれ、新しい発展をとげようとしている」


「現在では、いけばなを制作することを、広く花をいけるというが、本来は、立華は"立てる"と言い、生花は"いける"といい初期の投入盛花は"挿す"という言葉をつかった」「立華が立てると言われるのは、その発生の背景に、神仏への供華という意義を背負うところがあり、神や仏に花を奉るという敬けんな気持ちと、花を生ける行為の中に、中国から伝えられた神仙思想などによる理想郷を眼前に建立するという建設的な意義を与えていたからと思われる」



「いけばなでは、草木の状態を、生まれたちー「出生」と、環境による変化ー「自然」とにわけて観察する。基本がなければ変化を感じることができないし、変化がなければ具体が現れない」










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