2014年5月23日

第384巻 「壺入門」


第384巻 「壺入門」
小松正衛著 1977年刊行
「壺中の天地、また、壺中日月在り、と古人はいった。およそ壺ほどこの宇宙を象徴したものはない」
壺はやきものの美しさ、良さを余すところなく鑑賞できる姿を持っています。壺を通して、茶碗や茶器とはひと味違うやきものの味わい方を学びます。


壺の場合、ほとんどは実用に供されてきたものが、時代とともに暮らしが変化し、美術品へと変貌を遂げました。 
弥生時代の壺は焦げ跡などに、物語で漠然と捉えてきた古代人の暮らしのリアリティを感じることができます。


近代には茶陶として魯山人氏や安田靫彦氏が所蔵した「ほれぼれする絵唐津」は茶陶として水指に用いられているそうですが、作者はそのようなことは思いもしなかったでしょう。無意識の美こそ、誠に好ましい芸術と言えます。


大きさ、色合い、丸みなど、古九谷の清楚な姿は、壺に恋をする人がいるのがわかる気がします。このような壺を愛でて人生を送りたい。。。



韓国の李朝時代の陶器には愛好家も多く、焼き物が好きになると必ず李朝に行きつくのが道のようです。三島のおおらかな刷毛目の力強さ、白磁のほんの少しだけいびつな箇所を持つ美しいフォルムとまろやかな肌合いが、言葉に尽くせぬ感動を与えてくれます。








2 件のコメント:

  1. Twitterより
    @colorbooks_cafe
    第384巻 「壺入門」
    壺は、俗世間を離れた別世界、また、俗世間を忘れる楽しみや仙涯を「壺中の天地」と例えられるように、尽きぬ魅力で人生に深い滋味を与えてくれます。

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  2. 森 卓司さんより
    壺の形は不思議ですね。世界中、だいたい同じように底がすぼまって、中ごろがふくらみ、口でまたすぼまる。安定を求めるなら底を広げるほうがよさそうなのに。かまどにかけることがなくなってかなり久しいのに。どうしてなんでしょうね。

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