2014年4月15日

第375巻「日本の陶磁7益子」


第375巻 「日本の陶磁7 益子」
島岡達三著1976 年刊行

益子焼きは江戸末期に創業し、日常生活の雑記を作り続け、茶道の影響も受けること無く続いた素朴な民窯のやきものです。だれしも味噌甕や食器など家庭の中で目にし、使ったことのある身近なやきものを浜田庄司氏が芸術として見いだし、世に紹介しました。写真だけでなく、益子焼のふるさとを訪ねた紀行文としても楽しめます。





普段使いの徳利ですが、色や絵付け釉薬の用い方は黄瀬戸や織部に負けません。




土鍋や火鉢がやきものの本で紹介されることは珍しいのですが、日用の雑器から芸術に発展した益子焼には人々を惹き付けてはなさない魅力、民芸運動が提唱する「用の美」の極致があります。


一途に仕事にも暮らしにも健康さを求めた陶芸家の浜田庄司氏は、益子に居を定め、当初は排他的であった村人と心を通わせ、民芸運動の実践家として、益子焼を芸術の域まで高めることに貢献しました。




現在の益子焼は若い作たちが「原料も伝統も無視して、自由な表現を行なう」なかで、「土着の陶工にも良い刺激を与えつつある」
素朴な味噌甕とモダンな黒釉のお皿、どちらを好むかはあなた次第です。




1 件のコメント:

  1. Twitterより
    @colorbooks_cafe
    第375巻「日本の陶磁7益子」
    地味な印象の益子焼きが可愛く思えて来ました。

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