2014年4月5日

第373巻 「京の店」


第373巻 「京の店」
岩城もと子著 1976年刊行

最初は京都の素敵なお店を紹介したガイドブックかと思いましたが、雑誌の影響で女性観光客が大挙して京都へ押し寄せ、京の老舗が帰路に立たされた時代に、あえて京の商人の生き方や哲学まで言及し、京都という街で千年の商いを続ける人々の姿に迫った力作です。もちろん美しい写真も満載です。この本で紹介されているお店の大部分は今もなお変わらずに商いを続けています。


京版画 「まつ九」
ご存知、徳力富吉郎先生の版画のお店です。四季折々穏やかで格調高い京洛の風景を描く徳力先生はこのお店のご主人でもあります。「代々、西本願寺の絵所を預かる旧家で、初代徳力善宗描く「松に藤」の襖絵が今もばお桂別院にある。「徳力さんの版画は京男の版画である。



ふろしき「えり善」半えり「えり正」
京都のファッションリーダーの舞妓さん芸妓さんの暮らす街、さすが赤い豪華な半襟など、本格的な和装用品は眺めているだけでうっとりしてしまいます。



和装小物 「井澤屋」
井澤屋さんは和装用品の他にハンカチや小物入れ、カードやスマホのケースなど私達も日常使える小物類が豊富、しかも手頃なお値段で、普段のおしゃれに和ごころを楽しむことができます。




京かんざし「金竹堂」「かづら清」つげぐし「二十三や」
櫛やかんざしのお店は、舞妓さんと思われる若い女性が買い物をしている姿に出会うこともあります。季節の花簪はため息が出るほど美しく、小さなお化粧品などを買い求めて満足して帰る。そんなお店です。


麻利漬「麻田利一」
しば漬けは知っていますが麻利漬けは馴染みがなく、調べてみたらこの麻田利一さんの漬物は未だ健在でした。「京の店」を読んで、「もう廃業しているに違いない」とすぐに考える、現代に毒された自分の考え方をつくづく恥じ入りました。


大徳寺納豆「磯田」
京都旅行で必ず求めるのが、大徳寺納豆です。黒い小さな塊は始めて見る方には軽い驚きを与えるようですが、甘いお菓子に付け合わせたり、様々なお料理に使ったりと万能食品なのです。この磯田は店構えもこの当時と変わりなく、味を守り通しています。


匂い袋「石黒香舗」
この「石黒香舗」は匂い袋専門の香舗です。引き出しの隅に入れたり、千代紙や金襴緞子の小袋に入ったおしゃれで可愛らしい匂い袋は京都のお土産にピッタリ。





2 件のコメント:

  1. Twitter@KomatsuMasahiroさんより
     @colorbooks_cafe
    この本持っています。
    おっしゃるとおり、盛業中が多いですね。

    @colorbooks_cafe: @KomatsuMasahiro 京都の商家やそこに生きる人々、商いの哲学について書かれた後文も興味深く読みました。

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  2. Twitterより
    本文に紹介されている井澤屋さんのコメントです。
    @colorbooks_cafe: @izawaya_kyoto フォローありがとうございます。カラーブックス373「京の店」に井澤屋さんが紹介されておりますね。 

    @izawaya_kyoto: @colorbooks_cafe ありがとうございます!40年近くも前にご紹介いただいてたんですね。よく思い出していただけたなと驚いております。

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