2014年3月25日

第9巻 「ハワイ」

第9巻 「ハワイ」
早坂 浄著 1962年刊行

 弱冠33歳、日航社員の早坂浄先生による「美しいハワイの真の姿」を知るための書。「コスモポリタンハワイのもつ大きな特徴は、その自然美にまけないくらいな人間美といべきものだろう。『ウエルカムハワイ』は言葉だけのそらぞらしいものではなく、心から出たものである」



「かつて十日以上もの船旅をして、やっと到達することができたハワイも、航空機の驚異的発達のおかげで、六、七時間の距離に近づいてしまった」多くの民族がおおらかに共生しているハワイは「やさしさ」の文化とよく言われる。温暖で豊かな風土のためだけでなく、人々の心に宿る寛容の精神の成せる技ではないでしょうか。それ故訪れた旅人たちも美しい思い出を作ることができるのでしょう。




ハワイ旅行の最大の舞台であるホノルル。この本が執筆された当時80歳の事業家ヘンリーカイザーという人の強引とも言える開発により、一大街作りが止まることなく進められていたそうです。住民は迷惑しながらも、経済的効果に浴するというどこの国にもある問題がここにもしっかりと根を下ろしています。



ワイキキビーチのサーファーが「波乗り」「ビーチボーイズ」「太陽族」と表現されています。「他の正業につくことをきらい、海と海岸にのみ生きようとする一族」「褐色に引きしまった男性美、それにエキゾチックな言動が、休暇などでやって来る米本土の女性たちには魅力的だそう」「はでにふるまっている連中は、女性からの財政援助をうけているという」とかなり深い説明が記されています。




ハワイ旅行で歴史散策をする人は珍しいかもしれません。しかし、かつてのハワイ王朝やポリネシア民族文化の博物館やイオラニ宮殿など、現在も見学できるようであればぜひ訪れてみたいものです。



1 件のコメント:

  1. Twitterでのコメント
    どろ美 (@DOROMI_Mk12)さんより 2014/03/25 20:16
    @colorbooks_cafe ちょっと手元の本で調べたら「トリスを飲んでハワイに行こう」のキャンペーンが昭和36年、八重洲の大丸デパートで「ハワイ展」が開催されたのが昭和38年。当時はリンゴを輪切りにした偽物のパイナップル缶詰も出回っていたようで、まだ遠い異国だったようです。

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