2014年2月22日

第360巻 「考古学入門」



第360巻 「考古学入門」
森  浩一著 1976年刊行

カラーブックス212「古墳」の著者の森 浩一先生による考古学への誘いです。「古墳」では古代の墳墓の探求を通して、古代の葬送の方法や社会の構造から現代の私たちにも通じる日本人の死生観を問いかけました。そしてこの「古墳」では、国内の様々な土地に出土した古代の遺跡や品々とそに発掘研究に努力する人々の姿を丁寧に解説されました。



製塩遺跡は、塩を精製する工場跡ということになります。人間の体に不可欠な塩を大掛かりに製塩する設備が8〜9世紀ころから存在したことに、人知の素晴らしさを感じることができます。古代の人が何を思い、どのような生活をしていのか、その単純な疑問に思いを馳せることも考古学への入口ではないでしょうか。



「水稲栽培を特徴とする農耕社会では、壺、甕、高坏の三器種がセットとなって日常の生活が維持されている」全くの素人の推測ですが、博物館の土器などを見学すると、日本人が日常生活の用品に芸術的要素を持ち込むようになったのはおそらく弥生時代だからで、それこそがまさに「用の美」民芸の原点ではないかと考えることがあります。



「遺跡調査はいくらやっても充分ということはない。季節を変え、反復し、視点を変え、謙虚に行う。土地の所有権ではなく、遺跡との関係を強く保持しているのは、自発的にその遺跡を調査し、観察しつづけている人たちであって、行政側との結托で遺跡を発掘するのは学問の礼儀に反している」




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