2014年1月4日

第341巻 「石川啄木」

カラーブックス図書目録
第341巻 「石川啄木」
大竹新助著 1975年刊行

困窮と闘い27才の若さで世を去った、天才的歌人石川啄木の足跡を大竹新助先生の写真と文章で辿る文学紀行。東北や北海道の風景にまだ微かに啄木の時代の面影が残り、歌の世界観が伝わってくる一冊です。



   渋民の寺の住職の長男として育った啄木は、文学や社会運動など知的興味の強いエリートである反面、中学の試験で不正を働き、退学するという弱さの側面も持つ人柄から出た短歌が、皮肉にも多くの人の共感を呼ぶことになります。



青森から北海道そして東京と、27歳の短い生涯で流転の生活が続き、そのことは啄木の心身を蝕ん行くのですが、反面歌に詠まれている風土の豊かさにも結びついています。




東京へ移住し、森鴎外と知遇を得ることもありながら、ここでもやはり家族の生活の重圧を背負い、とうとう病に倒れ、明治45年4月13日、父、妻、友人の若山牧水に看取られ東京小石川でこの世を去ります。




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